産後の高血圧、原因は?

産後は血圧が上がりやすい?

妊娠中に妊娠中毒症の一つとして高血圧になる人もいますが、産後の高血圧はなぜ起こるのでしょうか。

 

妊娠中は20人に1人が妊娠高血圧症候群にかかると言われています。
これは妊娠前に高血圧でなかった人も起こり得ることで、妊娠20週以降に起こりやすいと言われています。

 

実は妊娠中に高血圧になるはっきりとした原因というのはよくわかっていないようなんです。
ですが、日本妊娠高血圧学会によるとどうやら胎盤に原因があるという説が有力なのではないか、とされています。

 

妊娠中は赤ちゃんが育っていくために必要な酸素や栄養をたくさん届けなければなりません。
ですが、胎盤に異常があると赤ちゃんに必要な栄養や酸素がうまく届かなくなり、一生懸命届けようとする際に高血圧となるのではないか、と考えられているのです。

 

ですが、胎盤もなくなった産後に高血圧が続く人がたまにいます。
通常は胎盤が体外に出ることで高血圧は改善していくのですが、重症化している場合は産後でも高血圧が続くことがあります。

 

血圧が高い、タンパクが尿に出ている状態が続く人もいますので、その場合は血圧を下げる薬やけいれん防止の薬を処方されます。

 

ただし、産後84日以上たっても血圧が高い場合や尿にタンパクが出ている場合は、他の病気が潜んでいる可能性もありますので検査する必要がある、と日本妊娠高血圧学会では勧めています。

 

授乳をやめたら血圧は下がる?

血圧が高いと授乳はやめたほうがいい?

妊娠中、高血圧になった人が産後も高血圧が続いている場合、「授乳を辞めてみたらどうか」と医師に言われることがあるようです。
これを素直に受け取ると、授乳が高血圧になりやすいのかなと思ってしまうかもしれませんが、そうではありません。

 

医師が授乳を辞めてみたらと言っているのは、頻回授乳や、授乳しても泣き止まない、夜中の授乳などで授乳に対してストレスが原因で血圧が上がりやすくなっているのなら、辞めてみたらどうかと言っているのです。

 

ですので、授乳自体が高血圧に繋がっているわけではないのです。
逆に、安定した精神の中で授乳することで血圧が下がると言われています。

 

授乳は幸せホルモンが分泌される

その理由は、母乳を作るにはオキシトシンとプロラクチンというホルモンが必要で、この2つのホルモンが血圧を下げる働きがあると言われています。
授乳で大量に生産されるオキシトシンとプロラクチンにより血圧が下がり、高血圧の予防にもなるのです。

 

特にオキシトシン、幸せホルモンだの心を癒すだのでおなじみのホルモンです。
そりゃ心も落ち着きますよね・・・。

 

授乳をすることで、血圧が下がる他に、乳がんや卵巣がんのリスクが下がり、糖尿病や心臓発作、産後うつなどになりにくくなる、ダイエット効果が期待できるなど、たくさんのメリットがあるのです。

 

血圧が高いとこんな危険が!

産後も高血圧が続くと、体に様々な異変を起こします。
高血圧を放置することで最も注意しなければならないのが動脈硬化です。

 

血圧が高いと血管が圧力に耐えるために血管の壁を厚くしてしまい、内側の血液が流れる部分が狭くなり動脈硬化に繋がります。

 

動脈硬化になると、そこから様々な病気が起こります。
脳の血管が狭くなれば脳梗塞や脳出血など脳卒中をおこしますし、心臓の近くの血管障害が出てくると狭心症や心筋梗塞を起こすことにもなります。

 

また、動脈硬化は腎臓障害なども引き起こしますので、高血圧を放置しておくことで、このような合併症が起こるのです。
高血圧が怖いと言われているのは、血圧が上がること自体も怖いことなのですが、他に様々な合併症を引き起こすことが怖いと言われているのです。

 

さらに、高血圧になると糖尿病を引き起こす可能性があります。
糖尿病も高血圧と同じく、糖尿病になることで合併症が起こり様々な病気を引き起こすことが怖いと言われている病気ですから、高血圧を放置していると命に関わる病気になる可能性があることを覚えておきましょう。

 

産後も高血圧が認められる場合は、すぐに医師の診察を受け適切な処置をしてもらいましょう。
授乳中でない場合と、授乳中に使われる薬などが違ってきますから、診察を受ける時には必ず授乳中であることを伝えましょう。